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第3回「携帯電話キャリアブランド力調査」





[調査の概要]

調査の目的:携帯電話キャリアのブランド力の測定
調査日程:06/09/06〜06/09/07
調査人数:1000人

質問項目:
1. 格好良いと思うキャリアはどこですか。(複数選択を認める)
2. 信頼・安心できるキャリアはどこですか(複数選択を認める)

各質問のねらい:
1. 官能ブランド力の測定
2. 機能ブランド力の測定

調査対象:
1. NTTドコモ
2. au
3. ツーカー(auと同グループ)
4. ボーダフォン
5. SoftBank(06年10月にボーダフォンから名称変更予定)
6. ウィルコム(PHSキャリア)

 

[結果の概要]

格好良いと思うキャリアはどこですか。(官能ブランド力)
1位 au(405)
2位 NTTドコモ(281)
3位 ウィルコム(190)

信頼・安心できるキャリアはどこですか。(機能ブランド力)
1位 NTTドコモ(579)
2位 au(419)
3位 ウィルコム(155)

(括弧内は得票数)


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ブランド力について

ブランドは、その存在基盤の違いから機能ブランドと官能ブランドという、二つのブランドに分けることができます。

今回のブランド力測定にあたって行った質問のうち、「格好良いと思うキャリアはどこですか」という質問が官能ブランド力の測定であり、「信頼・安心できるキャリアはどこですか」 という質問が機能ブランド力の測定にあたります。高額であったり利用が長期にわたったりするなど、その選択に不安を感じやすい商品には機能ブランドが有効に機能し、また、官能ブランドは商品に趣味性がなければ有効に機能しません。

 

→機能ブランド・官能ブランドについてはこちらで詳しく説明しています。

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各社のブランド力

官能ブランド力ではauが1となりNTTドコモが2位、機能ブランド力では、NTTドコモが1位、auが2位となりました。auは格好良いものの信頼面では劣り、NTTドコモは信頼できるものの格好良さでは劣るという、反対のイメージが形成されているということが分かりました。番号持ち運び制度には含まれないPHSキャリアであるウィルコムが3位となり、2006年の10月にボーダフォンから名称変更となるSoftBank(ソフトバンク)は、現時点では、ボーダフォンブランドに官能ブランド力でも機能ブランド力でも及ばないという結果となりました。

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契約者数との関係

「純増契約数をグループ別にみると、auが25万4400件、NTTドコモグループが11万3000件、ボーダフォンが1万6000件の増加となった。6月末で新規加入受け付けを終了したツーカーは13万4500件の減少となり、auとツーカーを合わせたKDDIグループ全体では11万9800件の増加にとどまるものの、それでもNTTドコモグループをわずかに上回っている」

ASCII24より、2006年09月07日)

NTTドコモグループ
5197万6600件(11万3000件増)
auグループ
2417万3800件(25万4400件増)
ツーカー
206万7900件(13万4500件減)
ボーダフォン
1528万3600件(1万6000件増)
ウィルコムグループ
419万100件(4万8300件増)

 

この結果から、携帯電話キャリアの選択においては、機能ブランド力よりも官能ブランド力の方が有効に機能している、または、商品力で選ばれているということになります。 番号持ち運び制度の導入により、機能ブランド力の機能の程度はより小さくなっていくものと思われます。

 

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機能ブランドと官能ブランドの有効性

 



20歳未満ではauとドコモの官能ブランド力が近接している。20歳未満において、ドコモの純加入者数がauを上回っている場合は、機能ブランド力や商品力で選択されていると考えられます。

 

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まとめ

ドコモとauは信頼と格好良さという点で対照的な結果となりました。両者の今後は携帯キャリアの選択において、信頼が重要か格好良さが重要かで変わってくるでしょう。しかし、携帯に限らず多くの商品においてはブランド力よりも感知可能な商品力の方が重視されます。2006年10月に開始される番号持ち運び制度も、短期的にはブランド力による選択ももたらすものですが、より長い目で見ればこの制度は商品力の強化を促すものとなるでしょう。

 

[調査データ]

調査データはこちらから(PDFファイル)


(2006/09/09)

 

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[参考]

「KDDI 10万件伸び」

電気通信事業者協会が8日発表した10月末の携帯電話契約数によると、新規加入数から解約数を差し引いた10月の純契約増数は、業界シェア2位のKDDI(auとツーカーの合計)が20万600件と、業界トップのNTTドコモの4万800件を大きく上回り、3か月連続の首位に立った。ドコモとKDDIは激しい首位争いを続けてきたが、10月24日に始まった番号持ち運び制の影響が出始め、KDDIがドコモとの差を広げた。

携帯3社が明らかにした番号持ち運び製に伴う10月24〜31日の転入・転出の実績によると、差引の是の増減数は、KDDIが10万件弱の増加。これに対し、ドコモが約7万件減、携帯電話3位のソフトバンクモバイルが約2万4千件減だった。番号持ち運び制を巡る競争は、音楽機能を強化した端末が人気のKDDIが、前評判通りに緒戦を優位に進めている。

(朝日新聞、2006年11月9日、抜粋)

 

[参考]

ITmedia ビジネスモバイル:携帯新ブランドに「ソフトバンクいらない」が多数派?――C-NEWS

> 新ブランド名はどのようなものがよいか問う項目では、ボーダフォンユーザーでは「『ボーダフォン』またはその一部を含むもの」が37.3%と最も多い。これまでのブランドに愛着を感じるユーザーが一定数いることを示唆する結果といえる。一方で「『ソフトバンク』またはその一部を含むもの」は8%にとどまり、「『ソフトバンク』の名前いらない派が多数」とインフォプラントがコメントする結果になった。

 

[参考]

TCA、8月の携帯電話契約数を発表――携帯各社は増加傾向

NTTドコモ、2006年3月期の中間決算を発表

ボーダフォンは、ソフトバンクに変わります

 

「携帯『圏外』解消競う」

携帯電話のつながりやすさを示す「人口カバー率」でほぼ100%を達成しているはずの携帯電話各社が、アンテナ基地局の増設に躍起だ。カバー率の提議は市町村の役場周辺を基準にしており、「100%」でも実際は通じにくい地域が少なくない。これを放置すれば、10月の「番号持ち運び制」開始後に利用者から見放されかねない、と各社が恐れているからだ。とくに「通話しにくい」と苦情の多い、ビルの中や地下街、山間部などに重点的な投資をしている。

(朝日新聞、2006年9月5日、抜粋)

 

 

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